本コンテンツへスキップ
02_Elements/Icons/ArrowLeft 戻るインサイト
インサイト>デジタル&テクノロジー

サイト誘導目的のダイレクトレスポンス広告において、ターゲティング精度の改善・フリークエンシーの最適化によって得られるメリット

1分で読めるシリーズ|2019年10月

ダイレクトレスポンス広告で自社サイトへの誘導を目的に広告を活用する場合、サイトへの流入数、サイトでの購入数・契約数等の目標数値と設定することが多いでしょう、その場合、「ターゲティング精度」が低く、「過剰フリークエンシー」となって、結果的にCTR(Click Through Rate=クリック数/インプレッション数) やCVR(ConversionRate=コンバージョン数÷クリック数)が高ければ良いと考える担当者は多いのではないでしょうか。

今回は、ダイレクトレスポンス広告の中でも、特に自社サイト目的のデジタル広告に絞って、ターゲティングやフリークエンシーコントロールの精度を高める利点について考えていきたいと思います。

サイト誘導目的のダイレクトレスポンス広告において、ターゲティング精度の改善・フリークエンシーの最適化によって得られるメリット

ニールセン デジタル シニアアナリスト 山腰 知美

ダイレクトレスポンス目的の広告を誰に届いているのか?

ダイレクトレスポンス目的のデジタル広告の場合、目標数値であるクリック数やコンバージョン率のみに注目が集まりがちです、しかし、これらの広告全体のインプレッションのほんの一部に過ぎません、例えば配信、全体のインプレッション数が1000でクリック数が10、さらにコンバージョンが1だった場合、クリックに至らなかったインプレッションの990、コンバージョンに至らなかった999のインプレッションが実際に存在します、実務上これに対しては費用が発生しないこともあります、着目することは少ないでしょう しかしながら、インプレッション全体のターゲット精度の改善、フリークエンシーの最適化をおこなうことで大きく分けて3つのメリットが考えられます。

メリット①: レスポンスの質の向上

ここではレスポンスの質について具体的に考えるために、若年層男性向けの製品で、サイト誘導が製品理解を深め、最終的に購入に繋げることを目的とするケースについて考えてみましょう。目標数値にはctr/cvrを設定し、ターゲットに訴求するための広告には若手男性俳優を起用します。もし、配信全体のオンゲット率が図表1のように低かった場合、若年層男性以外が多く含まれることになります。PerAcquisition)はむしろ悪化してしまう可能性が考えられます。

メリット②: ブランド毀損の回避

ターゲット顧客が過去に自社サイトへ訪問した場合に、再訪問を促すためにリターゲティング広告を配信するケースは多いでしょう。過剰配信を避けるために、フリークエンシーキャップを設定していたとしても、計測が可能な人です(ベースになっていなければ、過剰に配信されてしまう可能性があります(フリークエンシーコントロールについて、詳しくは2019年3月のメガマ参照ください)。過剰配信によって、目の前の再訪問数は増えるかもしれませんが、中にはすでに商品購入済みの優良顧客も含まれます(目の前の目標を追うばかり、顧客を失うかもしれません、連続的に見てブランドにとっては大きな損失となります)。

メリット③: インプレッションの大多数を占める、クリックに至らなかった人たちのブランドリフト

サイト誘導が目的の広告であったとしても、その広告を見たことによって、新商品の認知が向上するなどのブランドが起こる場合があります。

最後に

クリックやコンバージョンの目標数値として広告を活用している場合、クリックに至らない層にまで注意を向けることは実務上難しい場合がある。しかしながら、消費者がデジタルプラットフォーム上で過ごす時間が増え、デジタル広告の存在感が高まっている現在、クリックや最終コンバージョンだけでなく、ブランドの長期的視点も含めたデジタル広告戦略がますます求められているのです。

本記事の内容も含んだ、メディアと広告の価値を正しく評価し、活用していく方法についてまとめたホワイトペーパーを2019年8月に発行しています。

ホワイトペーパー「アドベリの先にあるデジタル広告コミュニケーション」、こちらからダウンロードできます。

類似のインサイトを閲覧し続ける