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「アマゾン」、「メルカリ」、「ラクマ」の利用者数は昨年同月比で2桁成長 ~ECサービスの利用状況~
- トータルデジタルの利用者数「アマゾン」は5,000万人、「メルカリ」は2,200万人突破
- 「アマゾン」、「楽天市場」、「メルカリ」、「ラクマ」はスマートフォンのみの利用者が全体の成長を牽引
- ECサービス利用者の平均年齢は全体的に上昇傾向
視聴行動分析サービスを提供するニールセン デジタル株式会社(東京都港区、代表取締役社長 宮本淳)は、「ニールセン デジタルコンテンツ視聴率(Nielsen Digital Content Ratings)」のパネルベースのデータとスマートフォン視聴率情報「ニールセン モバイル ネットビュー(Nielsen Mobile NetView) 」のデータをもとに、オンラインショッピングサービスとフリマサービスの利用状況を発表しました。
2019年4月時点のPCとスマートフォンの重複を除いた「トータルデジタル」でオンラインショッピングサービスの利用者数をみると、「アマゾン」が5,004万人(昨年同月比+10%)、楽天市場が4,804万人(同+8%)と堅調な成長を見せました。フリマサービスでは、「メルカリ」が2,216万人(同+33%)、「ラクマ」が1,115万人(同+34%)とそれぞれ大きく利用者数を伸ばしました (図表1)。
次に、大きく利用者数を伸ばしたサービスを使用デバイス別でみると、いずれのサービスもスマートフォンのみで利用している人の増加が、全体の利用者数の増加を牽引していることが分かりました。2018年4月時点ではパソコンからの利用者数が約3割いた「アマゾン」と「楽天」においても、パソコンからの利用者数は全体の増加傾向に反して減少し、全体利用者の3割を割り込んでいることが分かりました(図表2)。
最後に、スマートフォン上でのECサービスの利用者属性を、ポジショニングマップで表して昨年からの推移をみたものが図表3になります。このポジショニングマップの見方は、上に行くほど平均年齢が高く、右に行くほど女性割合が高いということになります。まず、昨年同月比で利用者数2桁成長を見せた「メルカリ」、「ラクマ」の利用者は、スマートフォン利用者の平均年齢と比較して若く、女性の利用者割合が高いことが窺えます。昨年からの利用者属性の推移を見てみると、ECサービスの全体的な傾向として平均年齢が上昇していることが分かります。そして、「楽天市場」、「メルカリ」、「ラクマ」では男性の割合が増え、「アマゾン」のみ女性の利用者割合が増えています。従来「アマゾン」は男性、「楽天市場」は女性の割合が高い傾向がありましたが、「アマゾン」と「楽天市場」の利用者属性が徐々に近づいてきている傾向が見られます。
当社シニアアナリストの山腰知美は、次のように述べています。「今回PCとスマートフォンからの重複を除いたトータルデジタルでユニークユーザー数をみて、オンラインショッピングサービスでは『アマゾン』、フリマサービスでは『メルカリ』が昨年同月比二桁成長により利用者数トップのサービスとなっていました。2018年8月のプレスリリースでも『アマゾン』と『楽天市場』が拮抗していましたが、2019年もその傾向は引き続き見られました。また、利用者人数の増加はスマートフォンのみで利用している人が牽引しており、パソコンからの利用は減少していることもわかりました。そして、ECサービス利用者の平均年齢が全体的に上昇しており、若者だけでなく中高年層も使用する割合が高くなってきていることもわかりました。このような変化により、ECサービス利用は、スマートフォンを使って誰しもがいつでもどこでも気軽に行う傾向が、今後ますます強まっていくものと考えられます。今回は主に利用者数にフォーカスして述べてきましたが、いつでも使えるようになることで利用回数も増加していく可能性が考えられます。各ECサービス事業者は自社ユーザーの購買行動を把握するとともに、自社・競合ECサービスの訪問者の特徴を定期的に把握し、動向を理解した上で戦略を立てていくことが、変化の激しいECサービス業界では重要であると言えるでしょう」。